導入事例

AWS（Amazon Web Services）

業種

総合建築工具メーカー

所在地

東京都板橋区

Webサイト

https://www.tjmdesign.com/

導入前の課題

ファイルサーバーの容量不足に伴い、拡張する際の手間がかかっていました。

Amazon FSx for Windows File Serverに移行する前は、データセンターを使用してオンプレミスのWindows Storage Serverや簡易的なNASを使用していました。事業部によって使用しているデータセンターが分かれていて統合するのが難しく、ファイルサーバーの容量不足に伴い、拡張する際の手間がかかっていました。

そのため、AWS Storage Gateway、Amazon EC2を使用してデータを管理していましたが、メンテナンスの際にAmazon EC2側で見えていたドライブ自体が非表示になったり、VSS（ファイルの履歴を保管し復元できる機能）の履歴やフォルダが消えるという現象が起こっていました。

AWS Storage Gatewayをファイルサーバーとしてブラウザ上で運用するよりも、他にデータを管理する方法があるのではないかと考えていました。その際に、シャープからAmazon FSx for Windows File Serverのサービスの提案があったので、検討しました。

シャープをパートナーに選んだ理由

事務的でないサポートと積極的な提案を評価

シャープをパートナーに選んだきっかけは、2000年からERP（企業内の業務を一元管理するシステム）を導入し、2014年にオンプレミスのERPのバージョンアップに伴い、AWSに移行する案件を依頼したことです。継続的に取引させていただき、これまで約60台のサーバーをAWSに移行し、EC2等の利用もサポートしていただきました。

以前より何かいいサービスはないかご相談させていただいたところ、Amazon FSx for Windows File Serverをご紹介いただき即決しました。
また、サポート面でも事務的ではなく、積極的にご提案いただいており、気軽に相談しやすい関係だと感じています。

データの移行に関して

Amazon FSx for Windows File Serverの構築は2週間程度のお試し期間を経て、構築に関係する部門に対する周知の期間なども含め、2021年6月末から10月末の約4か月で実施しました。その後、実際に使用するためには、ユーザーへの周知の期間も必要でした。先行で一部ユーザーにテスト運用してもらい、2022年1月頃に実施しました。

データコピーについては約30TBのデータ移行が必要だったため、AWS DataSyncおよびRobocopyを用いて移行を実施しました。DataSyncの仕様上、転送タスクの設定の際に日本語の共有名が使用できないため、バックアップデータ側のフォルダー名を英字に編集してコピーする工夫が必要でした。

導入後の効果

Amazon FSx for Windows File Serverに移行後は不具合がなく、順調に運用しています。Amazon FSx for Windows File Serverは週1回自動的にメンテナンスされるように設定しています。

FSxは自動的にセカンダリファイルサーバーにフェイルオーバーするといった冗長構成を取っているため、データへのアクセスを維持できるところがメリットです。以前発生していた、ドライブが非表示になる等のトラブルは発生していません。BCP対策も実現でき、事業継続性も確保できています。

また、AWSの支払いは通常ドル建てとなっていますが、シャープに契約をお願いすることによって日本円で支払いできる点もメリットです。

AWS 全体に関するご意見

1人でITインフラ業務を担っているため、オンプレミスでハードウェアの故障等のトラブルが発生した場合は、サーバーそのものを修理するのが大変でしたが、AWSに移行することによって、障害対応の負荷が軽減されました。

また、AWSであれば、ハードウェアの納品を待つことなくサーバーを構築できるため、ハードウェアの納期を気にすることなくシステム構築ができるようになりました。

今後の展望

現行のサーバーはほとんどAWSに移行したため、今後も新しく構築する際はAWSを利用させていただくと思います。