東京大田区大森に本社を構える株式会社アイオイ・システム。同社のショールームを訪れると、デジタルピッキング作業を流通倉庫や生産工場にいるのと同じように体験できる。
株式会社アイオイ・システムは1984年の会社設立以来、ネットワーク技術とデジタル技術によって現場での効率化と可視化を図るシステム作りに主眼をおいてきた。
多田潔社長の考案による独自の省配線システムの評判により、順調に業績を伸ばし続け、今では世界51カ国にシステムを供給している。
当初から海外市場に目を向けていたが、同社が大きく飛躍を遂げたのが6年前に開発した「スマートタグ」である。
「スマートタグ」はNFCと電子ペーパーを結合した「見えるRFID」であり、この製品化によってより広い分野でのマーケットから視線が注がれるようになった。
さらに同社では「スマートタグ」の進化系である「スマートカード」を開発し、2014年の国際物流総合展で発表した。
「スマートタグ」の表示部分はガラス製でコイン電池による電力供給であったのに対し、「スマートカード」は表示部分がプラスチックに変わり電池レスとなっている。
つまり、より薄く、より軽く丈夫になり、読み書きの表示回数が格段に増えたのである。
これにより、当然応用範囲も広まり、今では通販会社、製造工場、配送センター、小売店など幅広い業種に導入されている。