ユニー株式会社 様
新機種導入によって店舗業務の効率化を実現。
多様な業務専用端末も1本化へ。
ユニーは、以前からシャープのハンディターミナルを店舗業務に活用してきた。リプレイス時期に合わせて新機種「RZ-H250」シリーズの導入を開始した。
最新機種の機能を活かし、これまでさまざまな用途ごとに活用してきたアプリを統合。1台で多くの業務を行うことが可能となるなど、業務の効率化に貢献している。
- 「ダイヤモンド・チェーンストア」ダイヤモンド・リテイルメディア発行2018年9月1日掲載記事広告より。
様々なハンディターミナルとそれぞれに専用アプリケーションが存在しているが、1台のハンディターミナルで業務を行えるようアプリを統合し店舗業務の効率化を検討。
新機種切り替えに伴い使いやすさが向上し店舗業務の効率がアップ。ネットスーパーなど専用機を使用してきた業務が1台のハンディターミナルで行え、機器の有効活用が図れた。
導入の背景
活用実績を積み重ねてきた複数の機種やアプリの長期的な統合を図る
ユニーでは、2005年に初めてシャープのハンディターミナルを導入。
発注や検品など、基本的な店舗業務に活用してきた。これまでもさまざまな機種を更新・導入しており、発注端末としては今回のRZ-H250が5代目となる。
複数の機種を同時に運用する中で、いくつかの業務に特化したアプリを導入し、ほぼ専用機として活用してきた。例えばネットスーパーのピッキング業務や、のしの宛名印刷など、独自のアプリを運用し、業務の効率化を図ってきた。
同社業務本部情報システム部シニアマネジャーの齋竹美成氏は、「最新機種に切り替えていくという狙いはもちろんですが、ハンディターミナルとしての機能と、ネットスーパーでの運用、のし宛名印刷など、現在別々のハンディターミナルで行っている業務を1台の端末に統合したいという狙いもありました」という。
ユニーでは多くの店舗を運営する中で、これまで多くの改革による効率化を進めてきた。
そのつど導入や開発が進められてきたプログラムをどのように統合運用していくかが課題だった。
全体で約6500台のハンディターミナルを運用する中で、今回のRZ-H250は1800台を導入。
状況を見ながら徐々に導入を進めていく方針だ。
選定理由と活用状況
最新機種ならではの操作性や多様な機能が店舗でも好評
採用機種の決定にあたっては、さまざまな機種を検討してきた。
RZ-H250を導入することに決めた理由は、まずこれまで使用してきたシャープの機器とサービスへの信頼が高かったこと。
「システムの継続ということを考えると、やはり当社のシステムについて経験が長いことと、現場が扱い慣れているという面が大きく、シャープの最新機種に決定しました」(齋竹氏)
導入後に明確な効果として表れたのは、現場からの評価の高さだった。
機種の切り替えを行う場合、慣れるまでの間はさまざまな問題が出がちだが、今回は非常にスムーズに移行が進んだという。
この点について同社情報システム部チーフマネージャーの平林孝文氏は、
「とくに女性スタッフから好評でした。ひとつはグリップ部分が細くなっており、手が小さい女性でも扱いやすいこと、スキャンの反応が速いこと、前機種のソフトキーボードからハードキーに変わったことで操作が行いやすい、といった声があります。また起動時間や連続使用時間についても従来機より良いと感じており、旧機種と新機種を併用している店舗では、新機種のほうを使う傾向が出ています」という。
このほか実際に使用するスタッフからは、スキャナー部の角度が斜めに設計されているため、高い位置に貼ってあるバーコードも読みやすいという声もあった。
こうした声から、同社では新機種導入が、基礎的な店舗業務の効率化に大きく貢献していると評価している。 また最新機種の導入によるメリットだけでなく、店舗業務の見直しも日々行われている。
たとえば発注業務については、ハンディターミナルでデータを閲覧することで発注数量を判断するという形から、上位システムにもともと発注や売上状況から分析した在庫の必要量などを分析する機能を持たせ、需要予測に基づく「発注勧告」を出すことも可能にした。
このほか今回はSC内のテナントで、アピタ・ピアゴの電子マネー「ユニコ」を使用する来店客に対して、ハンディターミナル RZ-F301を決済端末として使用したシステムを構築している。ハンディターミナルで「ユニコ」に対応するとともに、モバイルプリンターを組み合わせた運用も可能となった。
このほか平林氏は、「最近の活用パターンとしては、災害時にWi-Fiを使用した報告システムが役立っています。災害が多く発生する中で、一般的な通信手段が遮断されても、Wi-Fiがつながっていればハンディターミナルで簡単な状況報告ができます。本部として簡単な○×方式で初期報告を集めることが店舗の状況把握に役立っています」という。
さらに同社では、これまでも決算の棚卸しや全店棚卸しなどの業務に、専用のハンディターミナルを使用してきた。通常はネットスーパーで使用しているRZ-H250を棚卸し業務用に切り替えて使うことで、1台のハンディターミナルの有効活用を図っている。
将来の活用イメージ
さまざまな可能性を持つ携帯端末の未来像
平林氏は「これまでさまざまな端末を必要に応じて活用してきました。ですが、端末自体の将来像はまだ明確にはなっていません。機能面だけに注目するとスマホで処理できるかもしれませんが、現時点では反応速度や耐久性に課題があります。最近は、ID-POSを統一化し、画像データと組みあわせた購買分析などができるAIツールが普及しています。このようなデータを活用し、今後はハンディターミナルの機能をどこまで拡張していくかについても検討していく必要があります」と指摘する。
また齋竹氏も「今後、人手不足が深刻化する中、売場(現場)で仕事を完結させるためにどうするか?ハンディターミナルが担う役割は更に重要になってくると思います。また、グループメリットを享受するため、各企業が持っているソフトウェア資産をできるだけ手を掛けずにそのまま使用できる……そんなオープンな環境を実現できる端末があったらいいですね」と考える。
平林氏は「ハンディターミナルの活用としては、ネットスーパーでの玄関先での決済や、レジの前さばきに使用するなど、決済に関連する業務で可能性があると感じています。
お客様のために何をしなければならないか?どうすればお客様のニーズに答えられるか?日々店舗の意見を収集し、費用対効果を検証しながら、必要に応じてプログラムを改良していきます」という。
さまざまな技術が進化する中で、最新機器の機能をいかにフル活用していくか。同社ではこの点を常に考え続けていく必要があると考えている。
2018年9月発行
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