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Amazon Web Services(AWS)大阪リージョンが利用可能になりました。

2021年3月2日、Amazon Web Services(AWS)の大阪リージョンが開設されました。業界では大きなニュースとして紹介されていましたが、具体的にどのようなインパクト・メリットがあるのか解説いたします。

リージョンとアベイラビリティゾーン

まずはじめに「リージョン」という用語について解説いたします。日本語に訳すと「地域」となりますが、AWSにおけるリージョンとは簡単に言うとデータセンターが配置されている地理的なエリアのことです。AWSでは現在25のリージョンを展開しており、大阪リージョンはその25番目のリージョンということになります。日本では2011年3月2日(ちょうど10年前!)に東京リージョンが開設されており、弊社の多数のお客様にご利用をいただいております。なお、1つの国内に複数のリージョンが存在するのはアメリカと日本だけです。

リージョンは一つのデータセンターというわけではなく、地理的に分散された(数十km離れて設置された)複数のアベイラビリティゾーン(以下Az)で構成されています。Azとはクラスタ化されたデータセンターのことですので、一つのAWSリージョンには少なくとも6~10件くらいのデータセンターが存在することになります。これらの複数データセンターにまたがる形でネットワーク・ストレージなどの様々なコンポーネントが内部的に二重化されています(もちろん仮想サーバーインスタンス自体にも冗長化の仕組みを取り入れることを強くおすすめいたします)。

なお、各AzはAWSが敷設した専用線で接続されており、極めて低いレイテンシー(通信遅延)で通信できますので、お客様は一つのデータセンターであるかのようにお使いいただくことができます。

余談ですが、AWSの大阪リージョンは2018年にAzが一つだけの「ローカルリージョン」として開設され、事前申請・AWS社の審査を経てのみ利用可能な特別なリージョンという扱いでしたが、今回事前申請など不要な通常のリージョンとしてお使いいただくことができるようになりました。

AWS大阪リージョンの特徴・活用方法

それでは、AWS大阪リージョンの特徴についてご説明いたします。

1.大阪に存在するため、西日本地区からのDirect Connect接続の通信速度が速い

大阪リージョンをご検討されているお客様の多くが、「東京では地理的に遠いので大阪にリージョンがあると通信速度・レスポンスが向上しとても助かる」とお考えかと思われます。しかしながら、接続形態などにより必ずしも効果を得られないケースもございます。日本のインターネット接続の中継所(インターネット・エクスチェンジ)は9割が東京に集中していると言われているため、インターネット経由で通信する場合は東京リージョンの方が高速な場合も多々あります。一方、AWSとお客様LAN環境を低遅延で接続するAWS Direct Connectサービスを利用してクローズドな接続を確立し、AWSを自社イントラ環境の拡張としてお使いいただくお客様にとっては、大阪リージョンは有力な選択肢になります。

2.AWSの幅広いサービスが東京リージョンと同価格で利用可能

AWSでは、利用リージョンによってサービス利用料金が異なることが多々あります。しかし、大阪リージョンと東京リージョンにおける各サービスの利用料金は基本的に同一です。ただし、大阪リージョンで使えるサービス数は東京リージョンに比べるとかなり少ない※ため、用途に応じたサービスが利用可能か事前にご相談いただけますと幸いです。

※EC2(仮想サーバー)を中心とした主要なサービスはもちろん大阪リージョンでご利用いただけますので、西日本地区のお客様において大阪リージョンは有力な選択肢足りうると考えます

3.大阪リージョンの活用法

上記のような特性を考えると、大阪リージョンは次のようにお使いいただくことをおすすめいたします。

  1. 西日本地区のお客様における基幹システム等のオンプレミス(自社所有)からの移行先
  2. 既に東京リージョンをお使いのお客様のDR(災害対策)リージョンとして、国内サーバーにデータを置く要件のある企業様におすすめです。
  3. マルチリージョン要件があるシステムの構築

AWS大阪リージョンの利用もシャープマーケティングジャパン株式会社にお申し付けください。

シャープマーケティングジャパン株式会社では東京リージョン・大阪リージョンをはじめとする、中国を除く全てのAWSリージョン・サービスをお取り扱いしております。AWSでシステムを構築する・AWSにサーバーを移行する際の設計・構築作業(お客様LANとの接続含む)のみならず、監視などを含む運用作業や日本円での請求書発行(AWSは通常ドル建てクレジットカード払いです)も実施しております。AWS認定資格を保有するエンジニアが多数在籍しており様々な案件に対応可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。

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